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強い風に砂が舞い、砂漠に敷いたシートは砂だらけになる。ラリーカーは時に大破し、その修復に知恵を絞る。砂漠のサービスは人も、車も、環境も日本での整備・点検などと大きく違った。 全日本のダートトラック・レースをやっている大谷昌弘さん(群馬三菱)はトップチームでの経験をこう話す。 「やること自体は全日本でのサービスとかけ離れたものではないですが、雰囲気が違います。緊迫したラリーをやっているのに、フランス人メカは何かゆったりとしています。あの砂の中でサービスするのは、タフでないと務まりません。砂まみれでキチンとやるべきことはやる。ここでは緊迫しながらも慌てたり、無駄な動きがないんです」 プロの動きはそれぞれのスポーツ、種目によって異なる。F1の給油、タイヤ交換の専門メカは瞬発的で的確な動きが要求される。それ自体がスポーツのようだ。しかし、パリダカのような20日間にも及ぶラリーになると、生活技術そのものもサービスを続ける大きな要素となる。 「こういうラリーで4日間は短い方でしょうが、和んだ気持ちでいられたのに驚きます。もっと緊張し続けるのかなと思っていましたが、仕事とそうでない時のメリハリがはっきりしています。そうでないとこういうラリーのサービスはできないんですね」と言ったのは中川巌さん(埼玉三菱)だった。 テント生活、露天・吹きさらし、砂だらけの中の整備など、日本では考えられないが、その中でチームは動く。サービスポイントへの移動で1日500〜600キロ車で走るのは当たり前だ。 「普段やっている仕事がマンネリ化しつつあったんですが、このラリーの手伝いをして、改めて仕事の楽しさを思い出しました。ワークス・チームとはこうだったのかと知り、それを手助けできたことがとても楽しかった」(木内光人さん:名古屋三菱) 「生活・習慣・考え方も違う人たちと仕事をして、だんだんと交流がうまくいくのも楽しかった。緩んでいるように見えても、転んだ車が帰って来ると、その人の雰囲気まで変わる。整備の着眼点もはっきりしている。とてもいい勉強になりました」(山田修司さん:西九州三菱) はじめは戸惑い。次第になれて張りと楽しさが増す。 「言葉の違いもありましたが、それはハンディにはならない。やり始めてみるとその流れに入れた。どこの整備・点検に集中するかはっきりしているのが印象的でした」(道籏和典さん:南大阪三菱) 車は3台。ラリー・プロ、フランス人メカは5人。日本人メカの助っ人なしには、ビバークでの整備もうまく回転しない。基本は同じ。ノウハウは経験と機転。そして異なった環境にいかに早く順応するか…。5人のディーラーメカたちは、おぼろげながらラリー・プロのサービスマンの姿が見え始めたところだった。 |
| ★関連ニュース: | 『篠塚選手、三菱ディラーチームで2000UAEデザート・チャレンジに出場』(RAI-746/10.4発行) |
| ★参考資料: | ◆FIAクロスカントリーラリーワールドカップシリーズ概要 ◆三菱車 今シーズン主な戦績 |
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